【ROM焼き/UI2.0推奨】大陸版realme GT Master Edition(RMX3361)をグローバルROM(RMX3363・RMX3360)にしてみた

realmeファンの皆様こんにちは、lahainaです。

今回は、大陸版realme GT Master Edition(RMX3361)を入手したので、グローバル版のROM(RMX3363・RMX3360)に焼き変えてみましたので手順をご紹介します。

大陸版の箱

実際に動作確認できた機種について

この手順はrealme UI 2.0の機種では特段不具合なく完全動作するようですが、realme UI 3.0の機種はまだ動作確認が取れていません。特に、筆者はrealme GT2 Proで実際に試しましたが指紋認証ができなくなり、最終的に文鎮化し電源が入らなくなり、修理に出すことになりました。くれぐれもご注意ください!

realme GT Neo2(UI 2.0状態)

UI 2.0:完全動作、不具合なし
UI 3.0は未確認

realme GT Master Edition

UI 2.0:完全動作、不具合なし
UI 3.0~動作が少し怪しくなる。(YouTube Musicで音楽を再生中にGoogleマップによるナビを起動すると動作がガクガクになり、音もおかしくなる。)

realme GT2 Pro

UI 3.0:指紋認証が作動せず、その後いかなる方法でも復旧はできなくなる。また、ROM焼き中にブートループになる確率が高く、全体的に不安定な印象。最終的には文鎮化。

このように、ROM焼きには危険を伴うため、リスクを承知の上で当記事の方法を実行してください。

大陸版にグローバル版のROMを焼くメリットとは?

大陸版ROMからグローバルROMへ焼き替えることで、下記のようなメリットが発生します。

  • 初期状態でGoogle各種サービスが使える!
  • 大陸版特有のタスクキルの緩和!
  • アプリの通知がしっかり届くようになる!
  • スマホの購入価格が安く済む!

大陸版はGoogleなし・OS周りの制御が激しく、総合的に使いづらい

基本的に「大陸版」とは中国で販売されているモデルのことを指します。対して「グローバル版」はそれ以外の地域で販売されているモデルのことを指します。

グローバル版として販売されているモデルには当然ながら初期状態でGoogleの各種サービスが利用できます。一方、中国本土ではGoogleが規制されているため、大陸版として販売されるモデルには、Googleサービスがプリインストールされていない状態で販売されています。

大陸版にGoogle Playストアを導入することで一応使えるようにはなりますが、推奨されません。

また、大陸版のもうひとつの特徴として、OS周りの制御がかなり強めなことが挙げられます。具体的には、過剰なタスクキル(アプリの自動起動も5個までしか設定できない)や、アプリの通知制限(きちんと設定していても時折通知が遅れることがある)などのデメリットがあります。

グローバル版は価格が高い

基本的にグローバル版は大陸版よりも少し価格を上乗せされて販売されています。例えば、最小構成のrealme GT2 Proの現地販売価格は大陸版が3899元(日本円 約7.2万円)なのに対して、グローバル版は749ユーロ(日本円 約9.5万円)で、単純計算で約2.3万円もの差が開いていることになります。そこで安く販売されている大陸版をあえて購入し、この記事の手順で大陸版ROMからグローバルROMへ焼き替えることができれば、価格の高いグローバル版を購入するよりも断然安く運用することができます。

注意事項

  • 初心者には向きません。
  • 手順を誤ったりするとブートループに入り、最悪の場合起動不可能になる可能性もあります。
  • ファームウェア(.ofpファイル)が入手できる状態にあること。(当然ですが、グローバル版が発売されていないものは配信されておりません)
  • PC内に追加で最低限25GB前後は空き容量が必要なので注意。
  • 焼く前のAndroidバージョンと焼いた後のAndroidバージョンは同一でなければならない。(Android 11の状態でAndroid 12のファームウェアを焼くと起動しないです。逆に、Android 12に上げたあとでAndroid 11に戻したりすることもできません。)

大まかな作業の手順

  1. 所定の手順に従いBootloaderをアンロックする。
  2. 専用のツールを使ってその機種に合ったファームウェアを焼きこむ。
  3. 電源キーを押して起動

準備するもの

★ 任意の大陸版realmeスマートフォン
★ adb・fastboot環境
★ python環境(筆者は3.9.7を導入しています)
★ 機種に合ったDeepTesting.apk(xdaとかで探す)
★ ファームウェアを焼くためのツール一式「OppoRealme-OFP-Flash-main」
★ (必要であれば)fastboot用ドライバー「windows-android-driver-master」
★ (必要であれば)DeviceID.apk
★ 勇気・根気

ファームウェアを焼くツールを準備する

OppoRealme-OFP-Flash-main.zipをダウンロードして解凍する。

コマンドプロンプトで下記のコマンドを実行し、必要なファイルを取り込む。

cd 【OppoRealme-OFP-Flash-mainのパス】
pip3 install -r requirements.txt

下記リンクの端末一覧から、ROM焼きしたい対象の機種を探す。
https://realmefirmware.com/realme-firmware-by-models/

端末の画像をクリックすると、ファームウェア(.ofp)ファイルが入っているzipファイルが配布されているので、「Download」ボタンからダウンロードする。

ダウンロードが終わったら、zipファイルを開き、ツールと同じフォルダーにファームウェア(.ofpファイル)を解凍しておく。

画像付きで解説

1.所定の手順に従いBootloaderをアンロックする。

今回ROM焼きするのは大陸版realme GT Master Editionです。

画面上から下へスライドして設定アイコンをタッチする。

端末情報 > バージョン ベースバンドとカーネル > ビルド番号連打

「開発者モードに切り替わりました」の表示が出たら成功
トップ画面に戻り、その他の設定を開くと「開発者オプション」が追加されているのでタップする。

USBデバッグをオンにしておく。USB接続モードはファイル転送(MTP)モードにしましょう。コマンドプロンプトを開き、「adb devices」と入力すると促すことができるので、コンピューターを登録しておく。

ネットで検索してDeepTesting.apkを見つけ出し、端末にインストールする

機種が違っても流用可能な場合がたまにあるので色々試してみてください。

DeepTestingを開くと下記画面になるので、利用規約に同意チェックをしBootloader Unlockを申請する。

右上のボタンで随時進捗を確認。1~2分後、審査が通ったらStart deep testingボタンが出てくるので、タップする。

Bootloader画面に入ると下記画面になる。コマンドプロンプトで「fastboot device」と入力し、fastboot信号が認識されていることを確認する。

※認識しない場合は、デバイスマネージャーから手動でドライバーをインストールする。

「windows-android-driver-master」を解凍し、そのフォルダーを選択する。

インストール後、「Android USB Interface」として認識されていることを確認する。

下記画像の状態になったら、「fastboot flashing unlock」と入力する

bootloaderをアンロックしてよいか確認画面になるので、音量キーで「UNLOCK THE BOOTLOADER」に合わせて電源キーで実行する。
※このとき、ファクトリーリセットが掛かるので大事なデータがある場合は事前に退避しておくこと

ファクトリーリセット実行後、端末が再起動され、しばらく放置するとセットアップ画面になる。

開発者オプションを有効にし、USBデバッグがオンになっていることを確認し、「adb reboot bootloader」もしくは、電源キー+音量↓を長押しでbootloader画面へ移行する。

2.専用のツールを使ってその機種に合ったファームウェアを焼きこむ。

OppoRealme-OFP-Flash-mainを起動。

(起動できないときはコマンドプロンプトで「python flash.py」)

同フォルダー内にあるofpファイルが自動的に認識される。複数入っている場合は、その端末に合ったものを数字で選ぶ。(筆者の場合はGT ME、RMX3363なので「2」を入力している)

リージョン選択画面。こちらはどちらを焼いても結果は変わらず、よくわからなかったので適当でいいと思われる。(筆者は1、2、3どちらも試したが、特段不具合はなかった)

「Start Flash」の0を入力すると確認画面が出るので、注意事項をよく読んで「1」を入力するとROM焼きが始まる。

全て焼き終わるまで5分ほど待つ。

「Done. ofp file flashed with success!」と表示が出たらEnterキーを押して終了。

PCの空き容量が足らない場合は途中でプログラムが強制終了してしまうので、必ず空き容量を確保した状態で臨んでください!

3.電源キーを押して起動

緑色の「START」状態のまま、電源キーで決定する。
端末が再起動しブート開始。
うまくいっていれば、初期設定画面へ。
セットアップ後、最終的にホーム画面は↓のようになるはず。

GMSが使えなくなってしまった場合

ROM焼き後、まれにこのようにGoogleの利用が制限される場合がある。

その場合は、端末固有のGSF Device IDを「deviceid.apk」をインストールして取得し、下記サイトに打ち込む。 ログイン – Google アカウント www.google.com

登録が完了し反映されると、一時対応ではあるがその端末のみ順次Googleにログインできるようになる。

Googleが無効になってしまう原因は不明なので要検証です。(Xiaomiなどをグローバル化したときは起こらないので、謎)

Bootloader Relockについて

この方法でROM焼きをした端末はBootloaderをRelockできます。(ただし文鎮化しない保証はできません、過去にそういった事例もあるようですので気を付けてください。当ブログでは責任を負えません)
ちなみにrealme GT Master Editionとrealme GT Neo2はできました。
Unlock時と比べて筆者が感じた主なメリットは、下記の通りです

  • Google PayによるNFCタッチ決済が使用可能に
  • 一部ゲームの動作確率が上がる
  • 申請不要でGMSが使えるように?(要検証)

Relockしてみる

下記画像の状態になったら、「fastboot flashing lock」と入力する

bootloaderをロックしてよいか確認画面になるので、音量キーで「LOCK THE BOOTLOADER」に合わせて電源キーで実行する。
※このとき、ファクトリーリセットが掛かるので大事なデータがある場合は退避しておくこと

(画像はロック時のものだが操作画面自体はそこまで変わらないので安心してください)

現時点での課題・要検証ポイント

  • SoCにDimensityを搭載する機種でもROM焼きできるのか?(MediaTek製SoCを搭載する機種は、Snapdragon搭載機種よりROM焼きが難しい・癖があるとされている)
  • 大陸→グローバルROMはできても、逆にグローバル→大陸ROMはできるのか?(一部の人には需要あるみたい)
  • Googleの認証がたまに通らないこともあるようです(一応例外対応は可能、Bootloader Relockをするととりあえず認証可能?)
  • WidevineはL3のまま(Relock後もL1にならず。大陸→グローバル化特有かもしれない。大陸版は元からL3なので。L1を求めるならグローバル版を買うか別のL1デバイスでの視聴が吉。)

以上

大陸版で不便なら、ROM焼きして便利に使おう!

皆様もご興味がありましたらぜひ挑戦してみてください!

それでは、また今度!

Dare to leap.

「【ROM焼き/UI2.0推奨】大陸版realme GT Master Edition(RMX3361)をグローバルROM(RMX3363・RMX3360)にしてみた」への1件のフィードバック

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